オブジェクトに『フィルタ』を適用することにより、表示上の外観を変化させることができます。
変化するのは『表示上』だけであり、『フィルタを除去』すればいつでも元に戻せます。
メニューバーの[フィルタ]メニューから[フィルタエディタ]を選択すると、ダイアログボックスが表示されます。
この[フィルタエディタ]でフィルタを設定登録し、オブジェクトに適用します。
フィルタの適用/削除の切り替えもこの[フィルタエディタ]内で行うことができます。
設定登録したフィルタは、複数のオブジェクトに使い回すことができ、「オフセットする」→「ぼかしを加える」→「色を変化させる」というように、一連の操作を設定して登録すると、オブジェクトに一発で変化を加えることができます。
Inkscapeにはたくさんのプリセット(予め設定登録されているフィルタ)が用意されいて、メニューバーの[フィルタ]メニューから選択できます。
オブジェクトを選択後、各フィルタを選択すると適用されます。
メニューバーの[表示]メニューより、[表示モード]-[フィルタなし]を選択すると、フィルタを適用する前の状態で表示されます。元の形状を確認する場合に便利です。
フィルタを除去したいときは、オブジェクトを選択後、
メニューバーの[フィルタ]メニューから[フィルタを除去]を選択するか、
[フィルタエディタ]の左上の[フィルタ]欄で、チェックを外します。
例えば、[バンプ]の[しっくい]というフィルタを適用すると、下記のように半分しか適用されませんでした。
このようにフィルタの範囲がずれてしまうとき、[フィルタエディタ]を開き、[フィルタ一般設定]タブで[座標]と[範囲]の数値を調整します。
[座標]は適用範囲の左上の角の位置(X座標、Y座標)を、[範囲]は適用範囲の幅と高さを設定します。
下記の場合、左側が欠けているので、適用範囲を左側にずらし、幅を広げました。