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フィル&ストロークを極める

グラデーション

グラデーションの種類

グラデーションには『線形グラデーション』と『放射グラデーション』の2種類あります。
下記の左側の緑の円にそれぞれを設定すると・・・

グラデーションを設定するには

次の2種類の方法があります。

[フィル/ストローク]で設定する

コマンドバーよりをクリックして[フィル/ストローク]ダイアログボックスを開き、フィルに設定する場合は[フィル]タブを、ストロークに設定する場合は[ストロークの塗り]タブをクリックして開きます。
オブジェクトを選択し、着色のタイプを(線形グラデーション)、または(放射グラデーション)に設定します。

[フィル/ストローク]ダイアログの使い方については・・・
(グラデーションツール)で設定する

ツールボックスより(グラデーションツール)をクリックして選択します。

ツールコントロールバーで、[線形グラデーション ]または[放射グラデーション ]と、[フィル ]または[ストローク ]をそれぞれ選択します。

オブジェクトを選択後、オブジェクト上でドラッグします。

グラデーションを編集するには

グラデーションを設定しているオブジェクトを、(グラデーションツール)でクリックすると、始点ハンドル(および中心ハンドル)()と終点ハンドル(および半径ハンドル)()が表示されます。

始点ハンドル(および中心ハンドル)()は元のフィルと同色の不透明度100%に、終点ハンドル(および半径ハンドル)()は元のフィルと同色で不透明度0%に設定されます。

このハンドルの色を編集し、ドラッグして移動しながら、グラデーションを調整していきます。

(グラデーションツール)以外にも次のツールが代用可能です。

  • (ノードツール)
  • (シェイプの各ツール)

3色以上のカラーを設定したい場合や、グラデーションの間隔に変化を付けたい場合には、間にハンドル()を追加することができます(詳しくは下記

ハンドルの位置を変えるには

グラデーションハンドルはドラッグすると位置を変えることができます。
オブジェクトの外に出すこともできます。

ハンドルに色を設定するには

ハンドルを選択し、[フィル/ストローク]ダイアログやカラーパレットスウォッチなどで色を設定します。色の設定のしかたはオブジェクトなどに色設定するのと同様です。

色の設定について詳しくは・・・
色フェーズ(中間の色)を追加する

次の方法があります。(※4番目の項目以外は(グラデーションツール)が選択されている場合のみ有効です。)


  • ハンドルの線上で、追加したい場所をダブルクリックする。
  • ハンドルの線上で、[Ctrl]+[Alt]+クリックする。
  • 2つのハンドルを選択してから、キーボードの[Insert]を押すと、選択中のハンドルの中間の位置に追加されます。
  • ハンドルの線上にカラーパレットスウォッチからドラッグ&ドロップすると、ドラッグした色のフェーズが追加されます。
追加した色フェーズ(中間の色)を削除する

次の方法があります。
(※(グラデーションツール)が選択されている場合のみ有効です。)


  • 削除したい色フェーズを選択し、キーボードの[Delete]または、[BackSpase]を押す。
  • 削除したい色フェーズの上で[Ctrl]+[Alt]+クリックする。
  • 複数の色フェーズを選択してから[Ctrl]+[L]を押すと、余分な色フェーズを削除してくれます。(『パスの簡略化』と同じコマンドです)何も削除されないときは余分な色フェーズがないことになります。
グラデーションの範囲外の設定

オブジェクトにグラデーションを設定すると、グラデーションの始点(および中心)ハンドルから終点(および半径)ハンドルまでがグラデーションの範囲になります。
それ以外の範囲をどのように設定するかを選択できます。

オブジェクトを選択し、コマンドバーよりをクリックして[フィル/ストローク]ダイアログを開きます。
[繰り返し:]の項目から[なし][リフレクト][ダイレクト]のいずれかを選択します。

それぞれを設定すると下記のようになります。

放射グラデーションの焦点の位置をずらす

放射グラデーションの中心ハンドル()の後ろには、焦点()が重なっています。この焦点を中点からずらすと、非対称のグラデーションになります。焦点をずらすには、[Shift]を押しながら中心ハンドル()をドラッグします。

例えば

下記の左のグラデーションの中心ハンドルを普通にドラッグすると、全てのハンドルが同時に移動しますが、[Shift]を押しながらドラッグすると、全てのハンドルの位置を保ったまま焦点だけが移動し、非対称なグラデーションになります。

[グラデーションエディタ]を使って編集する

[グラデーションエディタ]を使った編集のしかたです。できることは上述の内容とほとんど同じですが、こちらでは追加したハンドルの位置を数値で設定できます([オフセット])

[グラデーションエディタ]を開くには

次のいずれかの方法で開きます。


  • グラデーションが設定されているオブジェクトを選択するか、または(グラデーションツール)のツールコントロールバーより、(下記)をクリックしてリストからグラデーションを選択してから、[編集](下記)を押します。
  • コマンドバーより[フィル/ストローク]ダイアログを開き、グラデーションが設定されているオブジェクトを選択するか、またはをクリックすると表示されるリストよりグラデーションを選択してから、[編集]を押します。
[グラデーションエディタ]の使い方

ハンドルを選択する:

)を押すと、設定中のハンドルが、プルダウンリストに表示されます。ここから編集したいハンドルを選択します。

色フェーズを追加:

クリックするとハンドルが追加されます。

色フェーズを削除:

クリックすると、で選択しているハンドルが削除されます。(ただし、ハンドルを1つ以下にすることはできません)

オフセット:

スライダーをドラッグするとで選択しているハンドルをの位置を変更することができます。ただし、始点ハンドルは[0.00]、終点ハンドルは[1.00]で、これは変更することはできません。

色フェーズの色:

で選択しているハンドルの色を設定します。

キャンバス上の選択状況とエディタの内容は連動しません

[フィル/ストローク]ダイアログでは、キャンバス上でのオブジェクトの選択と、ダイアログの表示が連動しますが、[グラデーションエディタ]では、連動しません。キャンバス上でグラデーションやグラデーションハンドルを選択しても、[グラデーションエディタ]内の内容は自動的には切り替わりません。

グラデーションを枠に連動させる

オブジェクトの移動、変形に伴い、グラデーションも同様に移動、変形させるかどうかを選択できます。
選択ツールのツールコントロールバーの右の方にある(オブジェクトの変形に従ってグラデーションも変形)ボタンをクリックしてON/OFFを切り替えます。

ここをONにしていないと、オブジェクトを移動や変形する時、グラデーションが連動しません。

複数のオブジェクトをまたいでグラデーションを設定するには

複数のオブジェクトを選択後、(グラデーションツール)でドラッグすると、選択中の全てのオブジェクトにまたがるグラデーションを設定できます。
作成されたグラデーションハンドルは、個々のオブジェクトのグラデーションハンドルが結合(マージ)している状態です。この状態のときにハンドルをドラッグすると、選択中のオブジェクトのグラデーションハンドルが連動して移動します。

オブジェクトを個別に移動すると、移動したオブジェクトのハンドルは結合(マージ)が解除されます。

再び結合(マージ)させたい場合は、オブジェクトを同時に選択後、ハンドルをドラッグして重ねると結合(マージ)します。

複数のグラデーションハンドルが同時に表示されている状況では、ハンドル同士を近づけるとスナップして結合(マージ)します。結合(マージ)させたくない場合は、[Shift]を押しながらドラッグします。また、[Shift]を押しながらハンドルをドラッグすると結合(マージ)を解除できます。

グラデーションの方向を反転するには

(グラデーションツール)でオブジェクトを選択し、メニューバーの[パス]メニューよりを選択すると、グラデーションの向きが反転します。

不要なグラデーション・パターン・マーカー・フィルターを削除するには

一度グラデーションを設定・編集すると、グラデーションリストに定義が追加され、そのグラデーションを設定したオブジェクトを削除した後も消えずに残ります。
一度設定したグラデーションを使いまわせるので便利なのですが、新しく設定するたびにどんどん増えていくので管理が大変です。

そんなときは、ドキュメントを保存後、一旦閉じてから再度開き、メニューバーの「ファイル」メニューから「Defのバキューム」を選択します。すると、ドキュメント上で使用していないグラデーションを一気に削除することができます。

これは、グラデーション以外に、後に説明する、パターン、ストロークのマーカー、フィルターも同様です。

こんなのもできます。

下記のイラストは1つのオブジェクトにグラデーションを適用してできたものです。

作り方は・・・

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